接骨院経営者も利用可能?!よろず支援拠点とは?無料で使える支援サービスの全貌と活用術

ブログ監修者

プランナー

棚橋 和宏
(たなはし かずひろ)

【保有資格:医療経営士3級】

整骨院の開業・運営にかかる費用を少しでも抑えたい、補助金を活用したいとお考えの方へ。
私は医療機器販売と補助金申請支援の経験を活かし、整骨院経営を資金面からサポートしています。
「自院が対象になるのか分からない」「申請手続きが不安」そんなお悩みに丁寧に寄り添い、最適な制度選びから申請サポートまで対応。
補助金を活用することで設備投資や差別化が可能となり、経営の安定化にもつながります。
まずはお気軽にご相談ください。先生の想いを形にするお手伝いをさせていただきます。

よろず支援拠点とは?接骨院経営者のための基礎知識

よろず支援拠点の設立背景と目的

よろず支援拠点は、2014年に経済産業省によって設立された全国的な経営相談窓口です。設立の背景には、中小企業や小規模事業者が経営面で多くの課題を抱えていたことがあります。とくに、地方では資金繰りや人材不足、販路開拓などに関して相談できる専門機関が限られていたため、地域密着型で使いやすい支援の仕組みが求められていました。

このニーズに応える形で始まったのが「よろず支援拠点」です。相談窓口は各都道府県に設置されており、地元の経営者が直面する悩みに応じたアドバイスを無料で提供しています。

どのような人が相談できるのか?

相談対象は、中小企業・小規模事業者・個人事業主が中心です。接骨院や鍼灸院ももちろん対象に含まれており、経営者自身が相談者として訪れるケースが多数あります。

また、すでに開業している方だけでなく、「これから開業したい」という段階の方でも利用可能です。たとえば、開業資金の準備や事業計画書の作成方法など、初期段階での不安を専門家に相談できる点が大きなメリットとなっています。

どんな相談に対応しているのか?

よろず支援拠点では、以下のような経営に関する幅広い内容に対応しています。

  • 売上を増やすにはどうすればいいか
  • 新しい患者をどう集めるか
  • 経費削減や利益改善の方法
  • 補助金・助成金の使い方
  • 従業員の教育や採用に関する相談

接骨院経営者であれば、集客施策や自費診療の導入方法、保険診療以外の売上確保の相談など、日々の運営に直結する内容を具体的に相談できます。専門のコーディネーターが個別の状況に応じて丁寧に対応してくれるため、はじめてでも安心して利用できるのが特徴です。

接骨院がよろず支援拠点を活用する3つのメリット

無料で専門家のアドバイスが受けられる

よろず支援拠点の最大の魅力は、「無料」で何度でも専門的な経営相談を受けられることです。接骨院を経営していると、施術に関する知識はあっても、経営やマーケティングに関する相談先が見つからないことも少なくありません。そのような時、よろず支援拠点では経営に精通したコーディネーターが一対一で話を聞き、具体的な改善策を一緒に考えてくれます。

しかも、一度きりのアドバイスではなく、課題が解決するまで何度でも相談可能です。「こんなことを聞いていいのかな?」という内容でも、丁寧に向き合ってくれる安心感があります。

経営課題に応じた具体的な支援が受けられる

よろず支援拠点では、単なるアドバイスにとどまらず、課題の整理から解決策の提示、実行支援まで一貫してサポートしてくれます。たとえば、「売上が伸び悩んでいる」「自費診療を増やしたい」「スタッフの定着率が悪い」といった悩みを相談すると、それに合わせた改善策を一緒に考えてくれます。

また、必要に応じて他の専門機関や士業(税理士・社労士など)と連携し、より専門的なアドバイスを受けられる体制も整っています。接骨院ごとの事情に合わせた“オーダーメイド型”の支援が受けられるのが強みです。

補助金・助成金の申請サポートにも対応

経営者がよく直面する悩みのひとつが、補助金や助成金の活用です。「制度が難しくてわかりにくい」「申請書の書き方がわからない」という声もよく聞かれます。よろず支援拠点では、これらの悩みにも丁寧に対応しています。

たとえば、「業務改善助成金を使って新しい治療機器を導入したい」「小規模事業者持続化補助金で広告費を一部負担してもらいたい」といった相談にも応じており、書類作成のアドバイスや事業計画の見直しなど、実践的なサポートが受けられます。実際に支援を受けて採択された事例も多数あるため、安心して相談できるでしょう。

よろず支援拠点の利用方法と相談の流れを徹底解説

利用前に準備しておくと良い書類とは

よろず支援拠点は事前予約制となっており、相談の質を高めるためにも事前準備が大切です。必須書類はありませんが、相談内容に応じた資料を用意しておくと、よりスムーズに話が進みます。

たとえば、経営の現状について相談する場合には、最近の決算書や月次の売上データがあると具体的なアドバイスが可能になります。また、開業を検討している方であれば、作成中の事業計画書があれば効果的です。

補助金や助成金に関する相談を予定している場合は、該当制度の公募要領や申請書類のドラフトがあれば、申請に向けた実践的な支援を受けることができます。

事業計画書・財務資料・申請書などの例

以下は代表的な持参書類の例です。

  • 事業計画書(開業・設備投資・新サービス導入時など)
  • 売上推移がわかる帳票(ExcelやPOSレジの出力でも可)
  • 決算書や試算表(法人の場合)
  • 補助金・助成金の申請書類の下書き
  • 困っている点をまとめたメモ(簡単な箇条書きでもOK)

準備がなくても相談自体は可能ですが、「何を聞きたいか」「どうなりたいか」が整理できていると、より効果的なアドバイスが得られます。

予約から相談までの具体的なステップ

よろず支援拠点を利用するには、まず最寄りの拠点に連絡して相談の予約を取ります。多くの拠点では電話・メール・公式ホームページからの申込が可能で、相談日時は平日の日中に設定されることが一般的です。

予約が完了すると、当日は指定の場所に出向いて相談を受けます。相談時間は通常1回30~60分程度で、時間内に相談内容を整理し、次に進むべき方向性を示してもらう形になります。

相談内容によっては、2回目・3回目と継続してサポートを受けることもできます。1回で終わらずに、必要に応じてステップを踏めるのが、よろず支援拠点の大きな特長です。

相談後のフォローアップ体制について

相談が終わったあとも、よろず支援拠点では継続的なフォローアップが行われます。たとえば、アドバイスを実行した結果を報告し、新たな課題が見つかれば再度相談を行うという形です。

特に、補助金の申請や新メニューの導入など、時間をかけて実行するテーマについては、中長期での伴走支援も可能です。

相談者にとっては「とりあえず話して終わり」ではなく、経営改善のパートナーとして一緒に進んでくれる存在として活用できるのが大きな魅力と言えるでしょう。

実際にあった!接骨院の相談事例と得られた支援内容

売上が伸び悩む中で経営改善に成功した事例

ある地方都市で接骨院を経営していたAさんは、開業して3年が経つ頃、売上の伸び悩みに直面していました。患者数は一定数いるものの、リピーターが定着せず、収入も安定しない状態が続いていたのです。

Aさんは「よろず支援拠点」に相談を申し込み、まずは現状のヒアリングを受けました。そこでコーディネーターから提案されたのは、「施術後のフォロー体制を見直し、再来院の導線を整えること」でした。

具体的には、LINEでの定期フォロー、簡単なセルフケア資料の提供、次回予約の提案など、小さな工夫を積み重ねることで再来率が向上しました。結果として、わずか2ヶ月で月の売上が15%アップしたそうです。

補助金申請サポートで新設備導入に成功した事例

Bさんは、開業10年目のベテラン接骨院経営者。自費診療を強化したいと考えていましたが、必要な最新治療機器の導入に100万円以上かかる見込みでした。

そこでよろず支援拠点に相談したところ、「業務改善助成金」や「小規模事業者持続化補助金」などの支援制度を提案されました。制度の違いや書類作成のポイントを丁寧に教えてもらい、事業計画も一緒にブラッシュアップ。

最終的に補助金を使って70万円の治療機器を導入することに成功しました。導入後は施術の幅が広がり、患者単価の向上にもつながっています。

集客の悩みを地域密着型マーケティングで解決した事例

新規開業から1年目を迎えたCさんは、SNSやポータルサイトでの集客に力を入れていましたが、近隣に同業者が多く、なかなか差別化できないことに悩んでいました。

相談を通じて、コーディネーターから提案されたのは、「地域との接点を深める施策」でした。具体的には、地域イベントへの出展、小学校や高齢者施設での無料健康チェック会の開催、チラシのポスティングなどです。

地元住民との接点を増やすことで信頼関係が築かれ、徐々に口コミで患者数も増加。開業時と比べて月間来院数が1.8倍になり、安定した経営基盤を築くことができました。

まとめ|よろず支援拠点を活用して経営課題を解決しよう

まずは気軽に相談予約から始めよう

接骨院を経営していると、施術だけでなく経営や集客、補助金申請、人材育成など、さまざまな課題に直面します。しかし、すべてをひとりで解決しようとすると、時間も労力も足りず、悩みが蓄積していくばかりです。

そんなときに頼れる存在が「よろず支援拠点」です。全国に設置された公的な経営相談窓口で、接骨院のような小規模事業者にも丁寧に対応してくれるのが特徴です。相談は無料で何度でも可能なので、まずは気軽に予約してみることから始めましょう。

相談を継続することで見えてくる改善のヒント

一度相談しただけでは、すぐに劇的な変化が起こるとは限りません。むしろ、継続的に相談を重ねていくことで、改善の道筋が明確になっていきます。

経営の悩みは一人で抱え込まず、外部の専門家と対話することで、新たな気づきや行動のヒントが得られます。よろず支援拠点では、相談内容に応じて他の支援機関との連携も可能なため、必要に応じた専門的な支援へとつなげてもらえるのも大きなメリットです。

今後の経営をより良くしたいと考えている接骨院経営者にとって、よろず支援拠点は“相談できる経営パートナー”として、大いに活用する価値があります。

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