電子申請が主流に!接骨院・鍼灸院の補助金申請デジタル化対策
ブログ監修者

プランナー
棚橋和宏
(たなはしかずひろ)
【保有資格】

整骨院の開業・運営にかかる費用を少しでも抑えたい、補助金を活用したいとお考えの方へ。
私は医療機器販売と補助金申請支援の経験を活かし、整骨院経営を資金面からサポートしています。
「自院が対象になるのか分からない」「申請手続きが不安」そんなお悩みに丁寧に寄り添い、最適な制度選びから申請サポートまで対応。
補助金を活用することで設備投資や差別化が可能となり、経営の安定化にもつながります。
まずはお気軽にご相談ください。先生の想いを形にするお手伝いをさせていただきます。
Contents
電子申請が当たり前に?補助金制度の最新トレンド
なぜ今、電子申請が主流になっているのか

近年、国や自治体が提供する各種補助金・助成金の申請方法は、急速に「電子化」へと移行しています。これは、業務効率化や人的ミスの削減、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進といった政策的な背景によるものです。特にコロナ禍をきっかけに、非対面での手続きが求められるようになったことで、電子申請の重要性が一気に高まりました。
事業者側にとっても、24時間申請ができる、郵送の手間が省ける、進捗確認がオンラインでできるといったメリットが多く、導入の流れは今後さらに加速していくことが予想されます。
主要な補助金制度と電子申請の対応状況
現時点で、多くの主要補助金制度が電子申請に対応しています。たとえば:
- 小規模事業者持続化補助金:商工会・商工会議所ルートを除き、Jグランツによる電子申請に対応
- 業務改善助成金:厚生労働省の専用電子申請システムを使用
- IT導入補助金:申請から実績報告まで完全電子化
- 事業再構築補助金:Jグランツによる完全電子申請
これらの制度では、紙での申請が廃止または非推奨とされている場合も増えてきており、電子申請は“選べる手段”から“必要な手段”へと変わりつつあります。
電子申請の普及がもたらすメリットと注意点
メリット:
- 自宅や事業所からいつでも申請可能
- 郵送費や紙代などのコスト削減
- 進捗管理や修正依頼が即時に把握できる
- 過去の申請履歴の蓄積が可能
注意点:
- GビズIDの取得など、事前準備が必要
- 操作ミスや入力漏れのリスク
- 添付ファイルの形式やサイズ制限など技術的制約がある
- セキュリティやバックアップへの配慮が必要
電子申請はたしかに便利ですが、「慣れるまでが大変」という声も多いのが実情です。特に接骨院・鍼灸院など、現場中心でパソコン操作に慣れていない事業者にとっては、初期のハードルがやや高いと言えるでしょう。
接骨院・鍼灸院が直面する“デジタル化の壁”とは

紙申請から電子申請へ:変化に戸惑う現場
これまで多くの接骨院や鍼灸院では、補助金や助成金の申請を「紙で提出するもの」として捉えていました。地域の商工会に相談したり、手書きで申請書を作成したりといったプロセスが一般的であり、いきなりオンライン申請へ移行しようとしても、戸惑いを感じるのは当然のことです。
特に少人数で運営している院では、事務担当者がいないケースも多く、院長自らが申請業務を行うことになります。限られた時間の中で新しいツールを学び、操作を習得する負担は小さくありません。
よくあるつまずきポイントとその原因
1. GビズIDの取得でつまずく
電子申請を行う際には「GビズID」というアカウントの取得が必須となるケースが増えています。このIDの取得には、法人番号の入力や印鑑証明書のアップロードなど、やや複雑な手続きが必要で、慣れていない方にとっては最初の大きな壁になります。
2. 書類のデータ化が面倒
これまで手書きやExcelで作っていた書類を、PDF化したり、所定のフォーマットに変換して提出しなければならないことも多くあります。スキャナーがない、ファイルサイズの制限に引っかかる、といったトラブルもよくあります。
3. 操作方法が分からない
申請サイトごとに操作画面が異なり、「どこを押せばいいのか分からない」「保存がうまくできない」「途中でフリーズした」といった声も少なくありません。特に、補助金申請に不慣れな方には、専門用語や手順の多さがストレスになることもあります。
デジタル化に取り残されないために必要な視点
デジタル化の波は避けられませんが、焦る必要はありません。まずは、「できることから始める」ことが重要です。
たとえば、以下のようなステップで段階的に対応していくと負担が軽くなります。
- GビズIDの取得だけ先に済ませておく
- よく使う書類をPDF保存する練習をしてみる
- 申請サイトの操作ガイドを事前に確認しておく
- 苦手な部分は行政書士や補助金サポート業者に依頼する
院長自身がすべてをこなす必要はありません。「専門家に任せるところは任せる」ことで、施術に集中できる体制づくりも大切です。
補助金電子申請に必要な準備・ツール一覧
必要な環境・機材(パソコン、ネット環境、電子証明書など)
電子申請をスムーズに行うためには、まず基本的なデジタル環境を整える必要があります。最低限、以下の準備が必要です。
- インターネットに接続できるパソコン
スマートフォンでも一部の操作は可能ですが、申請書の作成・アップロードなどはパソコンが前提です。 - 安定したインターネット回線
申請データのアップロード中に回線が切れると、最初からやり直しになるケースもあります。 - PDF化できるスキャナーまたは複合機
添付資料(契約書や見積書など)をスキャンしてPDF形式で提出することが求められます。 - 電子証明書やマイナンバーカード(GビズID取得時に必要)
セキュリティ強化の観点から、本人確認が必要な場面があります。
申請用アカウントの取得と利用方法(GビズIDなど)
GビズIDとは?
GビズID(ジービズアイディー)は、政府の電子申請共通IDです。これ1つで複数の補助金申請システムにログインできます。
- 申請は無料
- 発行に数日〜1週間かかる場合がある(早めの申請が重要)
- 印鑑証明書や本人確認書類が必要
GビズIDの取得ステップ(簡略)
- GビズIDサイトで「gBizIDプライム」を選択
- 申請フォームに基本情報を入力
- 印鑑証明書を添付し、郵送で申請
- 数日後、IDが発行される
院の名前で申請する法人IDと、個人事業主用のIDでは扱いが異なるので、用途に合った申請区分を選びましょう。
詳しくは、こちらで解説してます👇
https://emio.jp/news/【接骨院・鍼灸院でも活用可能】補助金申請に必/
よく使われる申請システム(Jグランツなど)の基本操作
Jグランツとは?
Jグランツ(jGrants)は、国が提供する電子申請プラットフォームで、特に「小規模事業者持続化補助金」や「事業再構築補助金」で多く使われています。
- GビズIDでログイン
- 画面案内に沿って、事業内容・経費・添付資料などを入力
- 入力内容は都度保存できるので、途中で中断しても再開可能
- 提出後も「審査状況」や「交付決定」の通知をオンラインで確認可能
操作のポイント
- 提出前にPDF形式で最終確認が可能(保存しておくと後々便利)
- エラーが出る場合は、入力漏れやファイル形式ミスをチェック
- 操作マニュアルはサイト内からダウンロード可能
セキュリティ対策も忘れずに!
電子申請では、重要な情報(事業計画書・売上データ・口座情報など)を扱います。そのため、以下のようなセキュリティ対策も必須です。
- ウイルス対策ソフトの導入
- 不審なメールや添付ファイルに注意
- クラウド上に保存する際は、パスワード付きファイルにする
安心・安全な申請環境を整えることで、トラブルを未然に防ぐことができます。
申請の成功率を高めるためのデジタル活用術

書類作成の効率化に役立つソフト・テンプレート
補助金申請では、事業計画書や経費明細書など、多くの書類作成が求められます。この作業を効率化するには、以下のようなツールの活用が有効です。
- Microsoft Word / Excel:計画書・見積書・収支計画の作成に定番。
- Google ドキュメント / スプレッドシート:クラウド上で保存・共有でき、他者との同時編集も可能。
- 補助金支援サイトのテンプレート:商工会議所や補助金ポータルサイトが無料で提供しているテンプレートを活用すると、記載漏れを防げます。
とくに、実際の採択例に近いフォーマットを参考にすると、構成の整った計画書が作りやすくなります。
チェックミスを減らすためのデジタルチェックリスト
提出直前の書類チェックは、意外とミスが起きやすい工程です。以下のような方法で、漏れや誤記を防ぎましょう。
- **チェックリストアプリ(例:Trello、Notion)**で項目を整理
- 「申請書」「見積書」「写真添付」「経費明細」「GビズID入力済み」など、必須項目をタスク化
- 進捗状況を見える化し、ステップごとに確認
提出期限に追われるとチェックが甘くなりがちですが、デジタルでリスト管理をすることで、冷静かつ確実な確認作業ができます。
外部サポートの活用(行政書士、サポート業者など)
「自分でやるには限界がある」「専門用語が分からない」「採択率を上げたい」――そんな時は、専門家に頼るのも賢い選択です。
こんなサポートが受けられます:
- 行政書士:補助金申請書の作成代行、添削、リスクチェック
- 補助金専門コンサル:採択されやすい表現・構成の指導
- 地域の商工会・商工会議所:事業内容の相談、事前確認、無料アドバイス
近年はオンライン相談に対応した専門家も多く、対面にこだわらずスムーズに支援を受けられます。
特に「初めて電子申請する」という方にとって、心強い存在になるでしょう。
まとめ:今すぐ始めたい!電子申請対応の第一歩
最低限やるべき3つのステップ
電子申請に対応するために、すべてを一気に変える必要はありません。まずは、以下の「最低限やるべき3つのステップ」から始めましょう。
- GビズIDを取得する
すべての電子申請の入り口となるIDです。まだ持っていない方は、今すぐ申請準備を。 - 必要書類をデジタルで管理する習慣をつける
見積書や領収書、写真など、紙だけでなくPDFや画像データでの保管を習慣化しておくと、いざという時にスムーズです。 - 申請サイト(Jグランツなど)を触ってみる
事前にログインして、どんな画面で申請を行うのかだけでも確認しておくと、操作への不安が軽減されます。
デジタルに強い院づくりが今後の経営力を左右する
電子申請への対応は、単なる補助金申請のためだけではありません。
デジタルに強い院づくりは、以下のような形で今後の経営にも大きなメリットをもたらします。
- 事務作業の効率化
- 情報管理の一元化
- スタッフ間の情報共有がスムーズになる
- IT導入補助金など他制度の活用にもつながる
補助金を“きっかけ”に、院内の業務環境全体を見直す良い機会として活用することで、未来の経営に強みを持たせることができます。