家族従業員は業務改善助成金の対象になる?接骨院・鍼灸院で確認すべき雇用実態

ブログ監修者

棚橋 和宏

プランナー

棚橋 和宏
(たなはし かずひろ)

【保有資格】

資格:医療経営士3級
医療経営士3級
令和7年度行政書士試験合格
令和7年度行政書士試験合格(未登録)

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家族従業員は業務改善助成金の対象になるのか

業務改善助成金を検討する接骨院・鍼灸院では、「家族従業員を対象者に含めてもよいのか」という点で迷うケースがあります。特に、院長の配偶者や親、子どもが受付業務や施術補助、事務作業などを手伝っている場合、一般の従業員と同じように考えてよいのか判断しにくいところです。

業務改善助成金は、労働者の事業場内最低賃金を引き上げるための制度であり、労働者がいない場合は助成の対象になりません。また、東京労働局では、同居の親族のみを使用する事業については、本助成金の交付対象外になると示しています。

そのため、家族従業員について考える際は、「家族だから対象になる」「給与を支払っているから問題ない」と単純に判断しないことが大切です。家族従業員が対象になるかどうかは、労働者としての実態があるか、書類で説明できるか、生計を同一にしているかなどを総合的に確認する必要があります。

家族従業員だから一律に対象外とは限らない

家族従業員という言葉だけを見ると、「家族はすべて対象外なのではないか」と感じる院長先生もいるかもしれません。しかし、親族であることだけを理由に、必ず対象外になるとは限りません。

たとえば、別生計の親族をパートやアルバイトとして雇用し、勤務時間や業務内容を決めたうえで給与を支払っている場合は、一般の従業員に近い形で勤務実態を説明できる可能性があります。受付、会計、予約管理、電話対応など、院の運営に必要な業務を継続的に行っている場合には、雇用関係の有無を確認する余地があります。

ただし、ここで重要なのは「親族が働いている」という事実だけではありません。雇用契約書、出勤簿、賃金台帳などにより、いつ、どのような業務を行い、いくら給与を支払っているのかを客観的に示せることが大切です。家族だから柔軟に働いているという状態のままでは、申請時に説明が難しくなる場合があります。

ただし生計を同一にしている場合は注意が必要

特に注意が必要なのは、院長と生計を同一にしている配偶者や同居親族です。個人事業の接骨院・鍼灸院では、家族が日常的に院を手伝っていることがありますが、その場合でも労働者として認められるとは限りません。

同じ家計で生活している家族の場合、給与として支払っているつもりでも、実態としては生活費の一部や家族内の協力と見なされる可能性があります。また、勤務時間が明確でない、業務内容が決まっていない、院長の指示を受けて働いている関係がはっきりしない場合には、労働者性を説明しにくくなります。

業務改善助成金は、労働者の賃金引き上げを前提とした制度です。そのため、同居の親族のみで運営している場合や、実態として家族の手伝いに近い場合は、対象外となる可能性が高いと考えておく必要があります。申請を検討する前に、家族従業員の働き方が制度上の対象者として説明できるかを確認しておくことが重要です。

判断のポイントは「家族かどうか」ではなく雇用実態

家族従業員を業務改善助成金の対象者として考える際に大切なのは、「家族であるかどうか」だけで判断しないことです。確認すべきなのは、労働者として勤務している実態があるかどうかです。

具体的には、勤務日や勤務時間が決まっているか、担当業務が明確か、給与が定期的に支払われているか、出勤簿や賃金台帳で確認できるかといった点が判断材料になります。接骨院・鍼灸院では、受付や会計、予約管理、施術補助、清掃など、家族が関わる業務は多くあります。しかし、どの業務をどの時間帯に行っているのかがあいまいなままでは、申請時に説明しづらくなります。

家族従業員を対象に含めたい場合は、申請の直前になって慌てるのではなく、普段から雇用実態を整理しておくことが大切です。特に、生計を同一にする家族や同居親族がいる場合は、自己判断で進めず、早めに確認しておくと安心です。

業務改善助成金で確認される雇用実態とは

業務改善助成金では、対象となる従業員が実際に労働者として勤務しているかどうかが重要になります。これは家族従業員に限った話ではありませんが、配偶者や親族が関わる場合は、通常の従業員よりも働き方があいまいになりやすいため、特に注意が必要です。

接骨院・鍼灸院では、受付、会計、予約対応、施術補助、清掃、レセプト関連の事務など、院内業務の一部を家族が担当しているケースがあります。ただし、実際に業務を行っていたとしても、勤務時間や給与の支払いがはっきりしていなければ、労働者としての実態を説明しにくくなります。

申請を考える際は、「働いているかどうか」だけでなく、「どのように雇用され、どのように給与が支払われているか」を確認することが大切です。

労働者として勤務している実態があるか

まず確認したいのは、家族従業員が労働者として継続的に勤務している実態があるかどうかです。単発で手伝っているだけ、忙しい時間帯だけ不定期に受付に入っているだけ、といった場合は、雇用されて働いている状態とは説明しにくい可能性があります。

一方で、毎週決まった曜日や時間帯に勤務しており、受付や会計、電話対応などの担当業務が明確になっている場合は、勤務実態を整理しやすくなります。特に、他のスタッフと同じようにシフトが組まれている、院長の指示を受けて業務を行っている、勤務時間に応じて給与が支払われているといった点は、確認すべきポイントです。

接骨院・鍼灸院では、家族だからこそ柔軟に手伝ってもらっているケースもあります。しかし、業務改善助成金の対象者として考える場合は、その柔軟さがかえって判断を難しくすることがあります。申請前には、勤務日、勤務時間、担当業務を整理し、第三者にも説明できる状態にしておくことが望ましいです。

賃金の支払い状況を客観的に確認できるか

次に重要なのが、賃金の支払い状況です。業務改善助成金は、事業場内最低賃金の引き上げを前提とする制度であるため、対象となる従業員に対して、実際に賃金が支払われていることを確認できる必要があります。

家族従業員の場合、毎月一定額を渡しているものの、給与として整理されていないケースがあります。また、現金で支払っているが記録が残っていない、家計と事業のお金が混在している、給与なのか生活費なのか説明しづらいといった状態では、申請時に不安が残ります。

賃金として説明するためには、賃金台帳や給与明細などにより、支給額、支給日、勤務時間、時給などを確認できることが大切です。特に最低賃金に近い従業員を対象にする場合、現在の時給がいくらで、いくら引き上げるのかを明確にする必要があります。

給与を支払っているつもりでも、書類上で確認できなければ、制度上の対象者として説明しにくくなります。家族従業員を対象に含める可能性がある場合は、賃金の支払い方法や記録の残し方を早めに見直しておくとよいでしょう。

雇用契約書・出勤簿・賃金台帳などの書類が整っているか

家族従業員の雇用実態を確認するうえで、書類の整備も重要です。実際に働いていることを口頭で説明できたとしても、申請時には客観的に確認できる資料が必要になります。

代表的な書類としては、雇用契約書、出勤簿、賃金台帳、給与明細などがあります。雇用契約書では、勤務日、勤務時間、業務内容、時給などを確認できます。出勤簿では、実際にいつ勤務したのかを示すことができ、賃金台帳や給与明細では、勤務に対していくら給与を支払ったのかを確認できます。

接骨院・鍼灸院では、少人数で運営しているため、家族従業員については書類を細かく作っていないケースもあります。しかし、業務改善助成金を検討する場合は、普段の雇用管理がそのまま確認材料になります。

書類が整っていないからといって、すぐに申請できないと決まるわけではありません。ただし、勤務実態や賃金の支払いを説明できない状態では、対象者として判断しにくくなります。申請を検討する段階で、現在の書類がどこまで整っているかを確認し、不足しているものがあれば早めに準備しておくことが大切です。

接骨院・鍼灸院で家族従業員を確認する際のポイント

接骨院・鍼灸院では、家族が院の運営を支えているケースが少なくありません。配偶者が受付や会計を担当していたり、親族が予約管理や清掃、施術補助を手伝っていたりする院もあります。小規模な院ほど、家族の協力によって日々の業務が成り立っていることも多いでしょう。

ただし、業務改善助成金の申請を考える場合、家族が実際に働いていることと、制度上の対象者として認められることは同じではありません。特に、生計を同一にしている家族や同居親族については、一般の従業員とは異なる視点で確認が必要になります。

ここでは、接骨院・鍼灸院で家族従業員を確認する際に、特に注意したいポイントを整理します。

配偶者や同居親族は慎重な確認が必要

院長の配偶者や同居している親族が院の仕事を手伝っている場合は、業務改善助成金の対象者として考える前に、慎重に確認する必要があります。家族として日常的に協力しているのか、労働者として雇用されて勤務しているのかが、外から見てわかりにくいからです。

たとえば、配偶者が受付に入っている場合でも、勤務時間が決まっていなかったり、忙しいときだけ手伝っていたりする場合は、労働者としての実態を説明しにくくなります。また、給与として支払っているつもりでも、家計と事業のお金が明確に分かれていなければ、賃金の支払いとして確認しづらいことがあります。

接骨院・鍼灸院では、家族だからこそ細かい取り決めをせずに働いてもらっているケースもあります。しかし、助成金の申請では、実態を客観的に説明できるかどうかが重要です。配偶者や同居親族を対象者に含められるかどうかは、自己判断で決めず、事前に確認することが望ましいでしょう。

別生計の親族を雇用している場合の考え方

一方で、親族であっても、院長と生計を同一にしていない場合は、通常の従業員に近い形で確認できる可能性があります。たとえば、別世帯で生活している親族をパートとして雇用し、決まった曜日や時間に勤務してもらっている場合などです。

このような場合でも、「親族だから対象になる」「別生計だから必ず対象になる」というわけではありません。重要なのは、雇用契約があり、勤務時間や業務内容が明確で、給与が賃金として支払われているかどうかです。出勤簿や賃金台帳などの書類で勤務実態を確認できることも必要になります。

接骨院・鍼灸院では、受付や会計、電話対応、予約管理など、資格がなくても担当できる業務があります。別生計の親族がこうした業務を継続的に担当している場合は、働き方を整理したうえで、対象者として検討できるか確認する流れになります。

ただし、実態があいまいなまま申請を進めると、後から説明に困ることがあります。親族であるかどうかに関係なく、他の従業員と同じように雇用管理ができているかを確認しておきましょう。

受付・施術補助などの業務内容を明確にしておく

家族従業員を確認する際は、どのような業務を担当しているのかを明確にしておくことも大切です。接骨院・鍼灸院では、院内業務が多岐にわたるため、家族がさまざまな作業を手伝っていることがあります。

たとえば、受付、会計、電話対応、予約管理、患者様の案内、ベッドメイク、清掃、簡単な施術補助、レセプト関連の事務作業などが考えられます。これらの業務を日常的に担当している場合は、勤務内容として整理しておくと説明しやすくなります。

反対に、「空いている時間に少し手伝っている」「必要なときだけ手伝ってもらっている」という状態では、労働者としての実態を示しにくくなります。業務改善助成金の申請では、対象者の賃金引き上げが前提となるため、どの業務に対して賃金を支払っているのかを説明できることが重要です。

家族従業員がいる場合は、普段から業務内容と勤務時間を整理しておくことで、申請時の確認がスムーズになります。特に、家族経営の院では、日常業務と家族の手伝いの境目があいまいになりやすいため、早めに見直しておくと安心です。

家族従業員が対象外・注意が必要になりやすいケース

家族従業員がいる接骨院・鍼灸院では、「給与を支払っているから対象になるはず」と考えてしまうことがあります。しかし、業務改善助成金では、単に家族が院で働いていることや、一定の金額を渡していることだけでは判断できません。

特に、院長と生計を同一にしている家族や、勤務実態があいまいな親族については、対象者として扱えるか慎重に確認する必要があります。ここでは、家族従業員が対象外となる可能性があるケースや、申請前に注意すべきケースを整理します。

生計を同一にしており労働者性が認められにくいケース

院長と同じ家計で生活している配偶者や同居親族は、業務改善助成金の対象者として判断する際に注意が必要です。家族として院を手伝っているのか、労働者として雇用されているのかが区別しにくいためです。

たとえば、配偶者が受付を手伝っている場合でも、勤務日や勤務時間が決まっていない、給与の金額があいまい、家計と事業のお金が分かれていないといった状態では、労働者としての実態を説明することが難しくなります。

また、同居の親族のみで院を運営している場合は、一般の従業員を雇用している事業場とは異なる扱いになる可能性があります。業務改善助成金は、労働者の賃金引き上げと設備投資などを組み合わせて活用する制度であるため、対象となる労働者がいるかどうかは重要な確認事項です。

生計を同一にしている家族がいる場合は、「実際に働いているから大丈夫」と考えるのではなく、制度上の対象者として説明できるかを事前に確認しておく必要があります。

勤務時間や業務内容があいまいなケース

勤務時間や業務内容があいまいな場合も、注意が必要です。家族従業員の場合、忙しい時間だけ手伝ってもらう、空いている時間に事務作業をしてもらうなど、柔軟な働き方になっていることがあります。

しかし、業務改善助成金の申請では、対象者の賃金引き上げを行うため、現在の勤務状況や賃金額を確認できることが前提になります。勤務時間がはっきりしていないと、時給の計算や賃上げ額の確認が難しくなります。

たとえば、「午前中に受付を手伝うことがある」「患者様が多いときだけ会計に入る」といった状態では、どの時間にどの業務を行っているのかを説明しにくくなります。家族の協力としては自然な形でも、助成金の対象者としては判断が難しくなる場合があります。

申請を検討するのであれば、勤務曜日、勤務時間、担当業務を明確にしておくことが大切です。特に接骨院・鍼灸院では、受付、会計、予約管理、施術補助、清掃など、家族が関わる業務が多いため、どこまでが勤務としての業務なのかを整理しておく必要があります。

給与ではなく生活費や手伝いの範囲と見なされるケース

家族従業員に毎月お金を渡している場合でも、それが制度上の賃金として確認できるとは限りません。特に、配偶者や同居親族に対して支払っているお金が、給与なのか生活費なのか明確でない場合は注意が必要です。

たとえば、給与明細や賃金台帳がなく、現金を手渡ししているだけの場合、賃金の支払い実態を客観的に説明することが難しくなります。また、勤務時間に関係なく毎月一定額を渡している場合も、労働に対する給与なのか、家族内の生活費なのかがあいまいになることがあります。

業務改善助成金では、対象者の賃金を引き上げる必要があるため、現在の賃金額を確認できることが重要です。そのためには、給与として支払っていることを示す書類や、勤務時間と賃金の関係を説明できる記録が求められます。

家族従業員を対象者として考える場合は、支払いの実態を整理し、給与として説明できる状態にしておくことが大切です。生活費や手伝いの範囲と見なされる可能性がある場合は、申請前に専門家や労働局などへ確認することをおすすめします。

申請前に確認すべきことと専門家への相談

家族従業員を業務改善助成金の対象者として考える場合、申請前の確認がとても重要です。特に接骨院・鍼灸院のように少人数で運営している事業所では、家族の協力と雇用関係の境目があいまいになりやすく、後から説明に困るケースがあります。

業務改善助成金は、賃金の引き上げと設備投資などを組み合わせて活用する制度です。そのため、対象となる従業員がいるか、現在の賃金はいくらか、どのような設備投資を行うのかを、申請前に整理しておく必要があります。

家族従業員が関わる場合は、通常の従業員以上に慎重な確認が必要です。対象になるかどうかを自己判断だけで進めるのではなく、勤務実態や書類の状況を確認したうえで申請準備を進めましょう。

家族従業員の勤務実態を事前に整理する

まず確認したいのは、家族従業員がどのように働いているかという点です。勤務日、勤務時間、担当業務、給与の支払い状況を整理することで、労働者として説明できるかどうかを確認しやすくなります。

たとえば、受付を担当している場合は、何曜日の何時から何時まで勤務しているのか、会計や電話対応、予約管理などのどの業務を行っているのかを明確にしておくとよいでしょう。施術補助や清掃、事務作業を担当している場合も同様です。

あわせて、雇用契約書、出勤簿、賃金台帳、給与明細などの書類が整っているかも確認します。これらの書類があることで、勤務実態や賃金の支払いを客観的に説明しやすくなります。

家族経営の院では、日々の業務を家族が自然に手伝っていることもあります。しかし、助成金の申請では、家族の手伝いではなく、労働者としての勤務であることを示せるかが重要です。申請を検討する前に、現在の働き方を一度整理しておきましょう。

対象者に含められるか申請前に確認する

家族従業員の勤務実態を整理したら、その方を業務改善助成金の対象者に含められるかを確認します。特に、生計を同一にしている配偶者や同居親族の場合は、対象外となる可能性が高いため、早めの確認が必要です。

反対に、別生計の親族を雇用しており、勤務時間や業務内容、給与の支払いが明確であれば、対象者として検討できる可能性があります。ただし、その場合でも必ず対象になるとは限りません。最終的には、雇用実態や書類の状況を踏まえて確認する必要があります。

また、業務改善助成金では、対象者の賃金を引き上げる前に申請準備を進めることが重要です。設備を先に購入してしまったり、申請の順序を誤ったりすると、助成対象外となる場合があります。

そのため、「使えるかもしれない」と思った段階で、対象者、賃上げ額、導入したい設備、申請時期を整理しておくことが大切です。特に治療機器の導入や買い替えを検討している接骨院・鍼灸院では、余裕を持った準備が申請成功のポイントになります。

判断に迷う場合は早めに専門家へ相談する

家族従業員が業務改善助成金の対象になるかどうかは、院ごとの状況によって判断が変わります。同じ「配偶者が受付を担当している」というケースでも、生計の状況、勤務時間、給与の支払い方法、書類の有無によって、確認すべき内容は異なります。

特に、同居親族のみで運営している場合や、家族への給与支払いがあいまいな場合は、自己判断で申請を進めるのは避けた方が安心です。後から対象者として認められないことがわかると、賃上げ計画や設備投資の計画にも影響が出る可能性があります。

業務改善助成金を活用したい場合は、早い段階で専門家や支援機関に相談し、申請できる可能性があるかを確認しておきましょう。申請前に雇用実態を整理しておくことで、必要書類の準備やスケジュールも進めやすくなります。

家族従業員がいる接骨院・鍼灸院では、「対象になるかどうか」をあいまいにしたまま進めないことが大切です。まずは現在の雇用状況を確認し、助成金の対象者として説明できるかを整理するところから始めましょう。

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