「創業した」だけでは申請できません|小規模事業者持続化補助金〈創業型〉の注意点
ブログ監修者
プランナー
棚橋 和宏
(たなはし かずひろ)
【保有資格:医療経営士3級】
整骨院の開業・運営にかかる費用を少しでも抑えたい、補助金を活用したいとお考えの方へ。
私は医療機器販売と補助金申請支援の経験を活かし、整骨院経営を資金面からサポートしています。
「自院が対象になるのか分からない」「申請手続きが不安」そんなお悩みに丁寧に寄り添い、最適な制度選びから申請サポートまで対応。
補助金を活用することで設備投資や差別化が可能となり、経営の安定化にもつながります。
まずはお気軽にご相談ください。先生の想いを形にするお手伝いをさせていただきます。
Contents
小規模事業者持続化補助金〈創業型〉とは?基本概要を整理

持続化補助金〈創業型〉の目的と位置づけ
小規模事業者持続化補助金〈創業型〉は、開業したばかりの個人事業主が、集客や販路づくりに取り組む際の費用を一部支援する制度です。たとえば、ホームページ制作、チラシ作成、広告掲載など、「お客様を増やすための活動」が対象になります。
開業直後は売上が安定せず、広告費をかけるかどうか迷う方も多いでしょう。そうした時期に活用できる制度ですが、「開業したから自動的に申請できる」というものではありません。創業型は、単に事業を始めたという事実だけでは要件を満たさない点に注意が必要です。
一般型との違い
小規模事業者持続化補助金には「一般型(通常枠)」もあります。開業直後の方が「創業型のほうが有利そう」と感じることもありますが、創業型には追加の条件があります。
特に注意したいのは、創業型では“開業日”だけでなく、一定の創業支援を受けていることが求められる点です。この条件を知らずに準備を進めると、申請直前になって対象外と分かるケースもあります。まずは自分が本当に創業型の対象に当てはまるかを確認することが大切です。
「創業しただけ」では申請できない理由

創業時期だけでは要件を満たさない
「開業してまだ1年経っていないから対象になるはず」と考える方は少なくありません。以前は“創業後3年以内”というイメージが広く知られていたため、開業間もない事業者であれば使える制度だと思われがちです。
しかし、創業型は単に開業日が新しいだけでは申請できません。制度の趣旨は「創業初期の事業者を広く支援する」ことにありますが、そのためには一定の条件を満たしていることが求められます。開業届を出している、事業を始めている、売上がまだ小さい、といった事情だけでは要件を満たしたことにはなりません。
ここを正しく理解していないと、事業計画を作り込んだあとに「そもそも申請できない」と判明する可能性があります。時間と労力を無駄にしないためにも、まずは入口要件を確認することが重要です。
見落とされがちな必須条件とは
創業型で最も見落とされやすいのが、「特定創業支援等事業」を受けていることが条件になっている点です。これは、市区町村などが実施する創業支援プログラムのうち、国の認定を受けたものを指します。
つまり、開業していても、その支援を受けていなければ創業型の申請要件を満たさない可能性が高いのです。「そんな制度があること自体知らなかった」という声も珍しくありません。
さらに、単に受講しただけでなく、支援を受けたことを証明する書類も必要になります。この書類が手元にない場合は、すぐに申請できなくなってしまいます。
創業型は“開業した人向けの補助金”というよりも、“一定の創業支援を受けた人向けの補助金”と考えた方が実態に近いと言えるでしょう。
必須要件となる「特定創業支援等事業」とは

特定創業支援等事業の概要
特定創業支援等事業とは、市区町村が実施する創業支援のうち、国の認定を受けたプログラムを指します。内容は地域によって異なりますが、創業セミナーや創業塾、個別相談などを通じて、経営・財務・人材育成・販路開拓といった基本的な知識を学ぶ仕組みになっています。
自治体によって異なりますが、創業前、又は創業後3年~5年以内であれば受講することができます。
重要なのは、「どんな創業セミナーでもよい」というわけではない点です。自治体が国の認定を受けて実施している支援であることが条件になります。そのため、民間のセミナーや単発の勉強会に参加しただけでは要件を満たしません。
開業直後は集客や実務に追われがちですが、この支援制度の有無が補助金の可否を左右することがあります。まずは自分の自治体に該当する制度があるかどうかを確認することが出発点です。
なぜ受講が必須なのか
創業型で特定創業支援等事業が必須とされている理由は、単なる金銭的支援ではなく、事業の土台づくりを重視しているからです。計画性を持ち、基礎知識を身につけたうえで販路開拓に取り組む事業者を後押しする、という考え方が背景にあります。
つまり、創業型は「資金が足りない人向け」の制度というより、「準備を整えた創業者を後押しする制度」と言えるでしょう。この考え方を理解しておくと、制度の位置づけが見えやすくなります。
証明書の取得が必要になる理由
特定創業支援等事業を受けた場合、市区町村から証明書が発行されます。創業型の申請では、この証明書の提出が求められます。受講した事実を客観的に確認するためです。
証明書はすぐに発行されるとは限らず、一定の手続きが必要になることもあります。そのため、締切直前に制度を知った場合、書類の準備が間に合わない可能性もあります。
「開業しているから申請できる」と考えて準備を進めるのではなく、「支援を受け、その証明が用意できるか」という視点で確認することが、創業型では欠かせません。
「特定創業支援等事業」については、過去記事で解説しています。
👉https://emio.jp/news/小規模事業者持続化補助金【創業型】申請で必要/
第3回公募からの大きな変更点|3年以内から1年以内へ短縮

これまでの「3年以内」要件
創業型については、「創業後3年以内なら申請できる」という情報が広く出回っていました。そのため、開業から2年目や3年目の方でも対象になると認識しているケースが少なくありません。
実際、以前の公募では一定期間内の創業者が対象とされており、“3年以内”という目安が使われていました。このイメージが残っていることで、「まだ3年経っていないから大丈夫」と判断してしまう方もいます。
しかし、制度は固定されたものではなく、公募ごとに内容が見直されることがあります。過去の条件がそのまま続くとは限らない点に注意が必要です。
第3回公募からの「1年以内」への短縮
第3回公募からは、創業型の対象期間が大幅に見直されました。これまでの“3年以内”という基準から、“1年以内”へと短縮されています。
この変更により、開業から2年目に入っている方は、たとえ特定創業支援等事業を受けていたとしても、創業型の対象外になる可能性が高くなりました。
「3年以内」という情報だけを頼りにしていると、最新の要件とずれてしまいます。補助金を検討する際は、必ず最新の公募要領を確認する姿勢が求められます。
期間短縮が与える実務上の影響
期間が1年以内に短縮されたことで、創業型を活用できるタイミングはかなり限定的になりました。開業後しばらく様子を見てから申請を考える、という余裕は小さくなっています。
実際、弊社のクライアント様でも、諸事情から前回申請を見送り、第3回の申請を予定されていた方が申請要件から外れてしまいました。
また、特定創業支援等事業の受講時期との関係も重要になります。創業時期と支援の受講時期の両方が要件に関わるため、スケジュール管理がよりシビアになりました。
創業型は「あとで使おう」と考えているうちに、対象期間を過ぎてしまう可能性があります。開業直後の段階で制度の全体像を理解しておくことが、選択肢を広げることにつながります。
創業型を検討する方への実務アドバイス

自分が対象かどうかを判断する視点
創業型を検討する際は、「開業しているかどうか」だけで判断しないことが大切です。まず確認したいのは、開業日が最新の公募要領で定められた期間内に入っているかどうかです。現在は“1年以内”という基準があるため、時期を過ぎていないかを最初に整理します。
次に確認すべきは、特定創業支援等事業を受けているかどうかです。受講していなければ創業型は難しくなりますし、受講していても証明書が取得できる状態であるかを確かめる必要があります。この2点がそろって初めて、創業型の土台に立てます。
早めの準備が重要な理由
創業型は、使える期間が限られている制度です。開業から時間が経つほど対象外になる可能性が高まります。さらに、特定創業支援等事業の受講や証明書の取得には時間がかかる場合があります。
そのため、「売上が安定してから考えよう」と後回しにすると、制度の枠から外れてしまうこともあります。開業直後は忙しい時期ですが、補助金を選択肢に入れるなら、早い段階で情報を整理しておく方が安全です。
創業型は、“創業した人なら誰でも使える補助金”ではありません。特定創業支援等事業の受講と、1年以内という期間要件を満たした人だけが対象になります。誤解したまま準備を進めるのではなく、最新の要件を確認し、自分に合った枠を選ぶことが重要です。
ご不明点などありましたら、公式LINEよりご相談ください。


