費用対効果で見る!ポスティングと折り込みチラシの差と成功事例5選
ブログ監修者

プランナー
棚橋 和宏
(たなはし かずひろ)
【保有資格:医療経営士3級】

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Contents
ポスティングと折り込みチラシの基本的な違い

ポスティングの特徴と配布方法
ポスティングは、スタッフや配布会社が各家庭や事業所のポストへ直接チラシを届ける手法です。配布先を細かく選べる自由度が高く、商圏の地図を見ながら「この通り沿いの戸建て中心」「このマンション群のみ」「この学区の範囲」など、狙いたいエリアをピンポイントで設計できます。接骨院のように半径1〜3kmの近隣来院が多い業態では、この“面を塗る”感覚の到達設計が相性良く働きます。
配布速度や到達率は、地形や建物密度、ポストの位置で変わります。密集エリアでは短時間に多く配れる一方、坂道や戸建て主体の地域では時間がかかることもあります。だからこそ「どの曜日・どの時間帯に・どのルートで配るか」を最初に決め、地図に実績を書き込みながら進める運用が鍵になります。接骨院向けには、通勤・通学動線に沿った住宅街、学校やスーパーを結ぶ生活導線付近の集合住宅、駐輪場のある大型マンションなどが“効きやすい”傾向です。
さらに、ポスティングは配布先の「生活の場」に直接届くため、生活課題に直結した訴求と相性が良いのが強みです。たとえば「ぎっくり腰」「産後骨盤ケア」「部活のケガ」「在宅ワークの肩こり」など、生活シーンの困りごとをキャッチコピー化すると、見た瞬間の自分ごと化が進みます。配布後の反響を地図上にマーキングし、当たりエリアを深掘りする“面の最適化”を繰り返すと、無駄打ちが減り成果が安定していきます。
折り込みチラシの特徴と配布方法
折り込みチラシは、新聞にチラシを挟み込み、購読者の手元へ一斉に届ける手法です。配布日はほぼ自由に指定でき、週末の来院促進やキャンペーン初日に合わせた“点の打ち上げ花火”が可能になります。地域密着の接骨院にとっては、「新規開院」「大型リニューアル」「期間限定の体験施術」などタイムリーな知らせを広く一度に伝えたいときに向いています。
到達の質は新聞の読者層に依存します。高齢者や主婦層へ強く届きやすいことが特徴で、これらの層が主要ターゲットであれば、認知獲得のスピードはポスティングより早く感じられるはずです。配布エリアは新聞販売店の担当地域単位で指定でき、町丁目ごとに細かく選べるケースもあります。発行部数に応じた最低ロットがあり、広域に一気に撒くほど初速の露出は稼げますが、細かな微調整はポスティングほど自在ではありません。
信頼感の醸成も折込の強みです。新聞という媒体に同封される性質上、「近隣のきちんとした院」という印象が生まれやすく、初回接触での心理的ハードルを下げやすい傾向があります。特に「保険適用の案内」「料金の目安」「院長の顔写真」「院内の清潔感が伝わる写真」など、安心材料を配置すると、電話やLINE予約への一歩が近くなります。
ターゲット層や到達範囲の違い
両手法の差は、ターゲット到達の“設計思想”に現れます。ポスティングは「狙う人と場所を精密に切る」ことで、反応の高いエリアに資源を集中しやすいのが特長です。院の商圏を細かく分け、年齢構成、世帯構成、競合の位置関係を重ねていくと、同じ配布枚数でも反響のムラが小さくなります。接骨院でよくあるのは、学校・保育園・スーパー・ドラッグストアを起点に“生活導線×集合住宅密度”で面を設計し、同じ面に複数回接触することで徐々に想起を高めるやり方です。
一方、折り込みチラシは「広く・一斉に・タイミングよく」届けるのが得意です。新聞読者が多いエリアでは、高齢者や主婦層に一気に認知が広がります。とくに季節要因が効く腰痛・膝痛の訴求、年末年始の不調ケア、骨盤ケアや健康チェックのキャンペーンなど、具体的な期間や予約特典がある企画と相性が良好です。
どちらを選ぶかは、ゴール設定で変わります。短期間で広く知らせたいなら折込、狙った層へ密度高く当てたいならポスティング。両者の長所を組み合わせ、折込で一気に面を温めた直後に、反応の良かったブロックへポスティングで追撃する“面の深耕”は、接骨院の商圏における王道コンボと言えます。
費用対効果で比較するポスティングと折り込みチラシ

費用相場と配布単価の比較
ポスティングと折り込みチラシでは、1枚あたりの配布単価や必要な総費用に明確な差があります。ポスティングは、自院スタッフが配布すれば印刷代だけで済みますが、業者に依頼する場合は1枚あたり3円〜10円程度が相場です。エリアの密集度や戸建て・集合住宅の割合、配布難易度によって単価は上下します。狭い範囲で繰り返し配布したい場合には、比較的柔軟に調整できるため、費用設計がしやすいのが特徴です。
折り込みチラシは、印刷費に加え新聞販売店への折込料金が必要で、1枚あたりの費用は3円〜5円が目安となります。発行部数単位での発注が基本なので、最低ロットが数千枚〜数万枚になることも珍しくありません。その分、一度に広範囲へ配布できるため、単発の告知や短期集中型の販促には効率的です。費用設計では「どの範囲に・何部入れるか」を決めることが、費用対効果の第一歩になります。
反響率の計算方法と一般的な数値
費用対効果を語る上で欠かせないのが反響率です。反響率は、配布したチラシの枚数に対して、どれだけの反応があったかを示す指標で、計算式は「反響数 ÷ 配布枚数 × 100」です。例えば1万枚配布して10件の来院があれば、反響率は0.1%となります。
一般的な相場として、ポスティングも折り込みチラシも0.01〜0.3%の範囲に収まることが多いですが、ターゲット設定やデザイン次第で大きく変動します。接骨院の場合、痛みや不調に直結した悩みは行動に直結しやすく、ターゲットを絞った配布では0.5%以上の高反響を得られるケースもあります。逆に「誰にでも当てはまるような漠然とした内容」や「配布タイミングが悪い」場合は、0.01%未満に落ち込むこともあります。
効果測定の方法と改善サイクル
反響率を数値で把握するには、来院や問い合わせのきっかけを明確にする仕組みが欠かせません。代表的なのは、チラシ限定のクーポンや特典をつける方法です。来院時にチラシを持参してもらうことで、どのエリアや配布手法からの来院かを可視化できます。また、QRコードを使って専用ページに誘導し、アクセス数や予約数を計測するのも効果的です。
得られたデータは次回の配布計画に必ず反映させます。反響の高かったエリアには配布頻度を増やし、低かったエリアはデザインやメッセージを見直すなど、PDCAサイクルを回すことが費用対効果を最大化する鍵です。広告は一度出して終わりではなく、テストと改善を繰り返すことで初めて成果が安定していきます。
接骨院における両手法のメリット・デメリット

ポスティングのメリット・デメリット
ポスティングの最大のメリットは、配布エリアやターゲットを細かく絞り込める点です。接骨院の商圏は半径1〜3kmが中心となるケースが多く、その範囲内で来院が見込める住宅街や集合住宅に狙いを定められます。さらに、競合の多いエリアを避けたり、来院が多いエリアを重点的に配布したりと、柔軟な戦略が立てやすいのも強みです。デザイン面でも、「産後骨盤ケア」「部活のケガ」「在宅ワークの肩こり」など生活に密着した訴求が可能で、地域住民に自分ごととして受け止められやすくなります。
一方、デメリットとしては、配布に時間と人手がかかる点が挙げられます。自院で配布する場合はスタッフの稼働時間を確保する必要があり、外注すれば配布コストが上がります。また、配布員のモラルやスキルによっては、指定エリアを完全にカバーできないケースもあります。加えて、1回あたりの配布枚数が限られるため、短期間で広範囲に認知を広げるのには向きません。
折り込みチラシのメリット・デメリット
折り込みチラシの強みは、一度に広範囲へ情報を届けられるスピード感です。新聞購読者層にダイレクトに届くため、高齢者や主婦層をターゲットとする接骨院には特に有効です。また、新聞に同封されることで「きちんとした院」という信頼感を与えやすく、初めての来院ハードルを下げる効果があります。
しかし、新聞購読率の低下が続く中で、若年層や新聞を取っていない世帯へのリーチが難しいのが現状です。配布エリアも販売店単位で決まるため、細かな絞り込みがしにくく、反響の高かった一部地域だけを狙うといった柔軟性には欠けます。さらに、最低ロットが比較的多いため、総費用が高くなりやすく、特に小規模な接骨院では費用負担が重く感じられることもあります。
接骨院での向き・不向きの判断基準
接骨院がどちらの手法を選ぶべきかは、ターゲット層・商圏特性・予算によって変わります。たとえば、高齢者や主婦層を中心に来院を増やしたい場合、新聞購読者の多い地域では折り込みチラシが効果的です。一方で、働き盛り世代や子育て世帯が多いエリアで、新聞購読率が低い場合はポスティングのほうが効率的にリーチできます。
さらに、集客の目的も重要です。短期間で広く告知してイベントやキャンペーンに集客したいなら折り込みチラシ、地域内でじわじわと認知を高めながら固定客を増やしたいならポスティングが向いています。実際には、両者を組み合わせて活用することで、それぞれの弱点を補い合い、より高い集客効果を得られるケースが多く見られます。
成功事例で学ぶ!効果的な活用法5選

新規開院時の集客成功例
ある接骨院では、新規開院のタイミングで折り込みチラシを選択しました。新聞購読者が多い地域だったため、配布日をオープンの2週間前と1週間前に設定し、二段階で告知を行いました。チラシには院長の顔写真、院内写真、初回限定の体験料金を明記し、安心感とお得感を同時に訴求。結果として、オープン初週で目標の1.5倍となる新規患者が来院し、その後のリピート率も高く推移しました。
季節イベントと連動した販促例
別の接骨院では、冬の冷えや年末年始の疲労回復をテーマにポスティングを実施。寒さで関節痛や腰痛が増える時期に合わせ、「温活整体」「年末年始の体ケア」というキャッチコピーを前面に打ち出しました。配布エリアは高齢者世帯の多い住宅街に絞り込み、1カ月間に3回の接触を実施。その結果、反響率は通常の1.3倍に上がり、特に高齢者層の新規来院が増加しました。
高齢者層へのアプローチ成功例
高齢者の来院を増やしたいと考えた接骨院では、折り込みチラシでの集客を選びました。紙面では「膝・腰の無料健康チェック会」の案内を大きく掲載し、開催日程を複数日設定して来院ハードルを下げました。新聞購読率が高い地域だったため、告知から1週間以内に多くの予約が入り、来院後の定期通院にもつながりました。
クーポンや特典を活用した集客例
ある院では、ポスティングで「初回限定500円割引クーポン」を同封し、来院時にチラシを持参してもらう方式を採用しました。この方法により反響経路を正確に把握でき、配布エリアごとの成果をデータ化。その後、反響が高かったエリアへ配布を集中させた結果、広告費の削減と反響率の向上を同時に実現しました。
ポスティングと折込の併用による効果最大化例
最後の事例は、両手法の組み合わせによる成功例です。まず折り込みチラシで広範囲に「春の姿勢改善キャンペーン」を告知。その直後、反響が良かったエリアにだけポスティングを行い、より詳細な情報や予約方法を記載したチラシを届けました。この二段階アプローチにより、新規患者数は前年同月比で約2倍となり、広告費に対する売上増加率も大幅に向上しました。
まとめ|接骨院が集客で失敗しないための広告手法選び

ターゲットに合わせた手法選びの重要性
ポスティングと折り込みチラシは、いずれも接骨院の集客に有効な手段ですが、効果を最大化するにはターゲット層に合った方法を選ぶことが欠かせません。高齢者や主婦層が多い地域では新聞折込の信頼感と到達力が活きますし、若い世代や新聞非購読世帯が多いエリアではポスティングの柔軟なターゲティングが力を発揮します。自院の商圏特性や患者層を分析し、最適な手法を選択することが、無駄のない広告運用への第一歩です。
費用対効果を継続的に高めるためのポイント
どちらの手法を選んでも、一度きりの配布で終わらせず、結果を計測し改善する姿勢が重要です。配布エリアごとの反響率を把握し、高い成果が出た地域には頻度を増やす、低かった地域は訴求内容やデザインを見直すなど、データに基づいた調整を行うことで費用対効果は着実に上がります。また、両手法の組み合わせや、季節・イベントに合わせたタイムリーな配布も有効です。
最終的に大切なのは、「誰に・何を・どのように伝えるか」を明確にし、計画的に広告を運用することです。ターゲットに合った手法を継続的に改善しながら運用できれば、安定した新規患者獲得と地域での信頼構築が同時に叶い、接骨院経営の基盤を強化することができます。